本事業である「先端的バイオ事業等基盤技術開発事業」では、バイオ医薬品に関わるアカデミアの先生の国内最先端の研究が27件採択されました。
その研究成果を、世界中の競合相手にうち勝って、一日でも早く上市し、患者さんのもとに届ける「社会実装」を達成することが、本事業に関わるもの全員の願いであり、責務です。
私どもは、「社会実装」を支援することを目的として、本事業に参画しています。
代表機関の東北大学メディシナルハブは、製薬企業のみならず、バイオベンチャー、ベンチャーキャピタル、CRO、インキュベーターなど多くの異業種企業が参画する産官学のオープンイノベーション医薬品開発拠点であり、本事業の先行事業である革新的バイオ事業の支援事務局、知財戦略課題として参画し、26件の技術課題の内14課題での導出(導出数40件)と、新規のバイオベンチャー8社の起業に貢献しました。
本事業では、オープンイノベーションに基づき大型共同研究を推進する目的で企画された文部科学省の「オープンイノベーション(OI)機構の整備事業」において、創薬研究分野を掲げる東北大学、東京医科歯科大学、慶應大学の3OI機構のメンバーが加わりました。製薬企業の元幹部が主体であり、その経験・知識は、非臨床試験(薬理、安全性など)から知財出願、臨床開発に至るまで幅広く、その実務経験を基にした広範な人的ネットワークをもっていることから、オープンイノベーションをコンセプトに包括的な支援活動に取り組み、以下の3項目を強化して本事業を支援しています。
1. 各課題を常時モニタリングし、PS/PO/AMED事務局に進捗を報告し、PS/POからの指導や助言がタイムリーに行われるための進捗管理システムを開発し運営する
2. 課題実施者のニーズを丁寧にヒアリングし、周辺特許や技術動向、市場/企業ニーズの調査を行い、知財戦略や導出戦略の策定に協力し、導出先や共同研究企業の探索・紹介や連携、民間投資(ベンチャーキャピタル)獲得、ベンチャー立ち上げや薬事上の課題解決等を支援する
3. 課題間の連携や要素技術の組合せ、最適化による技術パッケージの確立支援やアカデミア、バイオCRO、製薬企業(バイオベンチャー)間の連携などで課題を抽出し解決するためのオープンイノベーションの「場」を提供する
上記の強化ポイントを軸としたハンズオンの包括的な支援活動を行うことにより、各課題実施者の要望を満たし、かつ、産学官がwin-winの関係となる導出オプションを早く的確に提供し、本事業全体の成功に資することを目指します。
その結果として、産学連携・技術移転機能の強化・人材育成が促進され、将来、日本発の革新的バイオ医薬品が持続的に創出されるバイオエコシステムの構築が出来ればこれ以上の喜びはありません。




